ベルギー・EU動向(2011111日〜30日)

ジェトロ・ブリュッセル事務所

 

1. ベルギーの政治動向

2. ベルギーの経済動向

3. ベルギーの産業動向

4. EUの動向

 

 

 

1.ベルギーの政治動向

(1)ディルポ氏、組閣担当からの解任を国王に要求

次期連邦政府の組閣担当者として連立交渉を主導してきたワロン(フランス語)系社会党(PS)のエリオ・ディルポ党首は、連立交渉中の主要6政党が2012年予算案での合意に向かって進展していることから、アルベール2世国王に対して解任を求めた。1121日)

                                                               

(2)国王、ディルポ氏を慰留し予算案の策定を指示

アルベール2世国王は、組閣担当からの解任を求めるディルポ氏に対して、任務を継続し、2012年予算案をまとめるよう要請した。ディルポ氏はこれを承諾し、新たな税制の導入や歳出削減を通じた財政均衡を目指した予算案をまとめるため、主要6政党との議論を継続する。   112223日)

                                                  


(3)S&P、ベルギー長期国債格付けを「AA」へ格下げ

米国格付け会社S&Pが、政治空白の長期化などを理由に、ベルギー長期国債の格付けを「AA+」から「AA」へ1段階引き下げると発表した。                1125日)

 

(4)主要6党、2012年予算案で合意

次期連邦政府の組閣に向けて連立交渉を続ける主要6政党は、2012年予算案で合意した。2012年だけで113億ユーロの節減を目指す。内訳は、歳出削減で47億ユーロ(厚生関連支出の削減など)、税制改革で39億ユーロ(優遇税制の削減など)、その他で27億ユーロ(徴税、脱税取り締まり強化など)となっている。財政赤字は、欧州委員会からの勧告に従って2011年のGDP3.6%(予測)から、12年に2.8%まで削減し、15年の財政均衡を目指す。                                                   1126日)

 

 

2.ベルギーの経済動向

(1)10月の新車登録、2.5%減

201110月の新車登録台数は、前年同月比2.5%減の42,462台だった。新規登録車の11.6%がフォルクスワーゲンで、ルノー(10.8%)、プジョー(8.7%)がこれに次いだ。                                                            112日)

(2)10月の失業手当受給者数、429,316

201110月の求職中の失業手当受給者数は429,316人となり、前月比2.3%増加(前年同月比では2.6%減少)した。                                 1128日)

 

(3)11月の消費者物価、3.9

連邦経済省は、201111月の消費者物価上昇率は前年同月比3.9%と発表した。前月に比べ0.3ポイント上昇した。                                     1129日)

 

 

3.ベルギーの産業動向

(1)ピュラトス、米国に工場設立を決定

製菓大手ピュラトス・グループ(Puratos Group)は、米国での売り上げ拡大を背景に、ニュージャージー州に工場設立を決定した。投資額は3,000万ユーロで、190人の雇用が見込まれている。                                                118日)

 

(2)ラボラトワール・ティッセン、破産へ

英国医薬品委託製造会社ネクストファーマ・テクノロジーズ(NextPharma Technologies)のベルギー子会社ラボラトワール・ティッセン(Laboratoires Thissen)は、破産申請することを決定した。同社は抗がん剤を製造していたが、2011年に入り前年比30%の収益が減少し、破産に追いこまれた。ワロン地域ブレーヌ・ラルー(Braine-l’Alleud)の工場では、約300人が雇用されていた。              1115日)

 

(3)バン・デ・ベルデ、アジアに合弁会社を設立

高級下着メーカーのバン・デ・ベルデ(Van de Velde)は、米国卸売事業者ゲッツ・ブロス(Getz Bros)との合弁会社プライベートショップ(Private Shop)を設立し、香港と中国で事業を展開すると発表した。投資額は約750万米ドル。       1124日)

 

(4)カネカ、IMECと共同で高効率シリコン太陽電池を開発

カネカは、世界最大級のナノテクノロジー(超微細技術)研究機関IMECと共同で、銀フリーの高効率ヘテロ接合シリコン太陽電池を開発したと発表した。電極材に銀を使用しないことで、生産コストを大幅に削減する。この開発は、IMEC研究者の協力を得て、カネカおよびカネカベルギーの研究チームにより得られた。               1128日)

 


(5)コンセントラ・グループ、リストラ計画を発表

フラマン(オランダ語)系マルチメディア会社コンセントラ(Concentra)は、25人を解雇するリストラ計画を発表した。新聞広告の収入減からリストラを決定した。

                                                               1129日)

 

 

4.EUの動向

(1)G20、世界的な成長と雇用に向けた行動計画に合意−EUEFSF拡充策が課題

G20首脳会議では、4日に最終コミュニケを発表して閉幕した。グローバルな成長と雇用に向けて、各国の行動や政策を強調していくことを確認した。ギリシャ首相がG20開催直前に、欧州理事会(EU首脳会議)とユーロ圏首脳会議が決定したギリシャ支援策を国民投票にかけると発表したため、ギリシャ問題が大きくクローズアップされた。しかし、欧州金融安定化ファシリティー(EFSF)拡充の具体策が未確定なため、EU域外のG20諸国からの支援を十分に引き出すには至らなかった。                        114日)

 

(2)EU12年成長率を1.3ポイント下方修正、0.6%に−秋季経済予測−

欧州委員会は、EU2012年の実質GDP成長率を0.6%、13年を1.5%とする秋季経済予測を発表した。12年については、財政混乱と信頼悪化による投資と消費への影響を理由に、前回の春季経済予測から1.3ポイント下方修正した。               1110日)

 

(3)欧州委、全身透視スキャナーに関する共通規則を提案

欧州委員会は、航空テロ対策としてEU域内空港への設置を検討している全身透視スキャナーに関する共通規則を提案した。それによると、全身透視スキャナー設置は義務ではないが、加盟各国が全身透視スキャナーを設置する場合には、厳格な運用と技術的な条件の下で慎重に利用することを求めている。                           1114日)

 

(4)10月のユーロ圏物価上昇率は3.0%と横ばい

201110月のユーロ圏17ヵ国の物価上昇率(前年同月比)は3.0%と、前月から横ば

いだった。EU27ヵ国は3.4%で、前月に比べ0.1ポイント上昇した。 1116日)

(5)欧州委、9分野の製品安全の監視体制を強化−既存の9指令を改正−

欧州委員会は、より幅広い製品分野での安全性を確保するため、計測器、火工品、リフトなどを対象とする9つのEU指令の改正案を発表した。今回の改正により、例えば、製造業者がCEマーク(安全マーク)を適切に扱っているかなどを検査することで、加盟国は製品がEU法に適合しているか監視する体制を強化できる。          1121日)

 

(6)次期EU議長国大使、5つの優先課題挙げる−インド、日本とのFTA交渉に言及−

デンマークのEU大使が、次期EU議長国としての優先課題を明らかにした。まだ正式に採択された内容ではないとしながらも、対外通商関係では、インドとの自由貿易協定(FTA)交渉締結と日本とのFTA交渉開始を挙げ、ユーロ危機下の現状では、成長活力をアジアに求める姿勢を示した。                                   1123日)

 

(7)成長志向型財政再建など5優先課題示す−欧州委が12年の行動指針発表−

欧州委員会は、成長と雇用、経済ガバナンスの一層の強化と安定に向けた新たな行動指針を発表した。この中で、2012年の年次成長概観の主要メッセージとして、成長志向型財政再建など5つの優先課題を示し、12年の「ヨーロピアン・セメスター」(加盟国間の経済・財政政策の協調サイクル)に着手した。                       1123日)

 

(8)日本からの輸入食品・飼料検査、123月末まで延長

EU加盟国は、食品連鎖・動物衛生常設委員会(SCoFCAH)会合で、日本からの輸入食品・飼料の放射線検査を20123月末まで延長する欧州委員会の規則案を承認した。  

121216日の週に官報に掲載され、発効される。               1123日)

 

)欧州委、財政規律強化法案を提示−ユーロ圏安定債発行に関する選択肢も発表−

欧州委員会は、2012年 のヨーロピアン・セメスター実施に向けて年次成長外観を発表するとともに、ユーロ圏安定債発行に向けてのグリーンペーパー、経済ガバナンスのさらなる強化 のための法案を発表した。ガバナンス強化法案は予算計画案そのものの提示を加盟各国に求めており、ユーロ圏統合の深化に向け、さらに一歩踏み込む。ユーロ 圏安定債については、導入に向けての選択肢を提示し、関係者との協議やパブリック・コンサルテーションを開始する。                                               1123日)

10)欧州委、認可食品添加物のリストを更新新たにステビアの使用を許可− (EU)

 

欧州委員会は、食品添加物に関する3つの規則を採択し、食品と食品原料成分への使用が許可されている食品添加物のリストを更新した。また、食品添加物としてステビアの使用が許可された。                                                 1124日)

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